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DeNA、3Q累計で502億円の最終赤字 不調のゲーム事業で減損損失計上

» 2020年02月05日 18時49分 公開
[ITmedia]

 ディー・エヌ・エー(DeNA)が2月5日に発表した2020年3月期第3四半期累計(19年4月〜12月)の連結決算は、売上高が前年同期比3.7%減の911億6200万円、営業損益が441億6100万円の赤字(前年同期は85億8300万円の黒字)、最終損益が501億7900万円の赤字(80億700万円の黒字)と、大幅な減収減益だった。

 ゲーム事業で想定していた収益が見込めなくなり、ゲーム事業に関するのれんの減損として401億6400万円、ソフトウェアの減損として81億3500万円など、計493億3700万円の減損損失を第3四半期に計上したことが響いた。

photo 不調のゲーム事業で減損損失を計上

 セグメント別の業績は、ゲーム事業の売上高が前年同期比3.8%減の601億1900万円、営業利益が32.6%減の89億100万円。プロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」の運営など、スポーツ事業は好調で、売上高は19.4%増の188億4900万円、営業利益が22.6%増の37億800万円に伸びた。

 オートモーティブ事業の売上高は9億1500万円(約9.2倍)、営業損益は52億6500万円の赤字(前年同期は25億100万円の赤字)だった。DeNAは同事業に含まれるタクシー配車サービス「MOV」を、4月1日をめどにJapanTaxiが運営する「JapanTaxi」と統合する計画だ

 業績回復に向け、今後はゲーム事業での新規開発プロセスの改善や、採算に応じた運営体制の最適化を行い、収益基盤の強化を図る。全事業での固定費削減も行うとしている。

photo DeNAの2020年3月期第3四半期連結決算

 20年3月期の通期連結業績予想は開示していないが、減損損失の影響に加え、第4四半期はプロ野球がオフシーズンであることなどから、通期でも営業赤字となる見込みという。

 「現在の業績を真摯(しんし)に受け止める」として、DeNAの南場智子会長と守安功社長は、3カ月間にわたって役員報酬の月額50%を返上する。

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